こんなお悩みはありませんか?
- ✓生まれつきの赤いあざが気になっているが何科を受診すればいいかわからない
- ✓大人になってから赤あざが濃くなってきた気がする
- ✓レーザー治療は保険が使えるのか費用が心配
- ✓何回治療すれば薄くなるのか見通しが立たない
単純性血管腫(赤あざ)はVビームⅡで保険治療できます
単純性血管腫は、生まれつき皮膚の毛細血管が拡張・増生してできる赤いあざです。顔・首・うなじ・手足など体のさまざまな部位に生じ、「ポートワイン母斑」とも呼ばれます。自然に消えることはほぼなく、大人になっても残り続けるケースが多い疾患です。
この記事では、単純性血管腫の特徴・原因・似たあざとの違い、そしてVビームⅡ(波長595nmの色素レーザー)による保険診療での治療について、江坂駅前花ふさ皮ふ科の皮膚科医が詳しく解説します。「大人でも保険が使えるの?」「何回で薄くなる?」といった疑問にも答えていますので、ぜひ最後までご覧ください。
単純性血管腫とはどんな赤あざ?原因と特徴
単純性血管腫は医学的には「毛細血管奇形(キャピラリー奇形)」に分類され、皮膚の浅い層にある毛細血管が異常に拡張・集積した状態です。出生時から存在することが多く、成長とともに消えることはほとんどありません。
主な特徴
- 皮膚表面が平らな赤色〜暗赤色のあざ(盛り上がりはない)
- 指で押すと一時的に色が薄くなる(圧迫退色)
- 年齢とともに色が濃くなる・皮膚が盛り上がってくることがある
- 出生時から存在するが、目立ちにくく大人になってから気づくケースも
- 好発部位:顔(額・頬・鼻・口まわり)、首、うなじ、手足、体幹など
原因
単純性血管腫の明確な原因はまだ完全には解明されていませんが、胎児期の血管形成の段階で毛細血管の一部が正常に発達しなかったことが関係していると考えられています。遺伝性は低く、家族内で連続して発症することはまれです。
また、顔の広い範囲(特に三叉神経領域)に単純性血管腫がある場合は、まれにスタージ・ウェーバー症候群という神経皮膚症候群を伴うことがあります。この疾患では眼圧上昇(緑内障)や脳の病変を伴う可能性もあるため、該当する場合は眼科・神経科など複数科での精査が必要になることがあります。初診時に医師にご相談ください。
大人になってから気づく・濃くなる単純性血管腫
「子どもの頃は薄くて気にならなかったのに、大人になってから赤みが濃くなった」「最近少し盛り上がってきた気がする」というご相談を当院でもよくいただきます。
単純性血管腫は、思春期以降や加齢に伴い皮膚が薄くなることで色が目立ってくる場合や、血管壁の変化によって徐々に隆起してくる場合があります。また、幼少期は薄いピンク色で見過ごされていたものが、成人後に「これはあざだったのか」と初めて認識されるケースも少なくありません。
大人の単純性血管腫でも、VビームⅡによるレーザー治療は保険適用の対象です。「もう大人だから保険は使えない」と思い込まずに、まずは皮膚科へご相談ください。
苺状血管腫・サーモンパッチ・ウンナ母斑との違い
赤いあざには単純性血管腫以外にもいくつかの種類があり、それぞれ経過・治療方針が異なります。自己判断は難しいため、必ず皮膚科で診断を受けることが大切です。
| あざの種類 | 主な特徴 | 自然消退 | 治療 |
|---|---|---|---|
| 単純性血管腫(ポートワイン母斑) | 平らな赤〜暗赤色、出生時から。年齢で濃くなる | ほぼしない | VビームⅡ(保険) |
| 乳児血管腫(苺状血管腫) | 生後数週間で出現、イチゴ状に隆起する。成長後に縮小 | 多くは7〜10歳までに退縮 | VビームⅡ(保険)・内服薬 |
| サーモンパッチ | 眉間・まぶた・額に出る淡いピンク色。生後に多い | 1〜2歳までに自然消退が多い | 経過観察が基本 |
| ウンナ母斑 | うなじ・後頭部の赤あざ。サーモンパッチの後頭部型 | 消えにくく成人まで残ることも | VビームⅡ(保険) |
各あざの詳細な違いについては、苺状血管腫と単純性血管腫・サーモンパッチの違いを解説したコラムもあわせてご覧ください。
VビームⅡとはどんなレーザー?単純性血管腫への効果
VビームⅡは、米国シネロン・キャンデラ社が製造した波長595nmのロングパルス色素レーザーです。血液中のヘモグロビンに選択的に反応し、拡張した毛細血管・異常血管を熱で凝固・破壊します。周囲の正常な皮膚への影響を最小限に抑えながら血管病変にアプローチできるため、赤あざ・血管病変に対する標準的なレーザー治療として広く用いられています。厚生労働省承認を取得しており、単純性血管腫・乳児血管腫・原発性毛細血管拡張症への保険適用実績があります。
当院(江坂駅前花ふさ皮ふ科)ではVビームⅡを導入しており、保険診療として赤あざの治療を行っています。
治療の流れ
- 診察・診断:まず皮膚科医が視診・必要に応じてダーモスコピー検査で診断を確定します
- レーザー照射:冷却ガス(DCD)で肌を保護しながらVビームⅡを照射します
- 照射後のケア:赤みや腫れが出ることがあるため、冷却・保護を行います
- 次回予約:3〜4か月間隔での照射が基本です
効果と治療回数について
単純性血管腫の色・範囲・深さによって効果の出方は異なります。一般的に複数回(目安として5〜10回以上)の照射が必要で、年単位で治療を継続するケースも少なくありません。特に色が濃い・範囲が広い・皮膚が盛り上がっているケースでは、治療回数が多くなる傾向があります。効果には個人差がありますのでご了承ください。
「レーザーで消えない」と感じる理由
「レーザーを何回やっても薄くならない」という声を聞くことがありますが、主な理由として以下が考えられます。
- 単純性血管腫の血管が深い部分にまで存在する
- 照射間隔や出力設定が最適化されていない
- 治療回数がまだ少ない(経過途中である)
- 部位によっては(手足など末梢部位)反応が出にくい場合がある
根気よく継続することが大切であり、担当医と治療の経過をこまめに確認しながら進めることが重要です。
ダウンタイム・副作用・注意事項
ダウンタイムの目安
- 赤み・腫れ:照射直後から数時間〜数日間。「顔がパンパン」と感じることもありますが一時的です
- 紫斑(内出血のような青紫色):出力設定によっては1〜2週間ほど残る場合があります(パープルセッティング)。弱めの設定で紫斑を抑えることも可能ですが、効果とのバランスを医師が判断します
- かさぶた・色素沈着:まれに生じることがあります
主な副作用
- 照射部位の赤み・腫れ・紫斑
- 色素沈着・色素脱失(まれ)
- 水疱・火傷(まれ)
- 瘢痕形成(非常にまれ)
治療できない・注意が必要な場合
- 日焼け直後の皮膚
- 光線過敏症の方
- 妊娠中の方(保険の血管病変は医師判断)
保険料金の目安(3割負担)
単純性血管腫のVビームⅡ治療は健康保険が適用されます。自己負担額は照射面積によって異なります。以下は3割負担の目安です(実際の費用は受診時に医師にご確認ください)。
| 治療内容 | 税込価格(目安・3割負担) | 推奨間隔 |
|---|---|---|
| 単純性血管腫へのVビームⅡ照射(小範囲) | 数百円〜2,000円程度 | 3〜4か月ごと |
| 単純性血管腫へのVビームⅡ照射(中〜大範囲) | 2,000円〜5,000円程度 | 3〜4か月ごと |
- 保険診療(健康保険適用)
- 効果には個人差があります
- 主な副作用:照射部位の赤み・腫れ・紫斑・色素沈着・色素脱失・水疱・瘢痕(まれ)など
- 上記はあくまで目安です。初診料・再診料・処方料などが別途かかる場合があります
- お子さまの場合は各自治体の子ども医療費助成制度により、自己負担がさらに軽減される場合があります
- 混合診療(保険診療と自費診療の同日併用)は行っていません。保険対象の赤あざは保険診療として、美容目的の施術は自費診療として独立した受診でご対応します
赤あざ治療の受診は、一般皮膚科・形成外科の窓口となります。まずはお気軽にご予約ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 大人になってからの単純性血管腫でも保険が使えますか?
はい、使えます。単純性血管腫(ポートワイン母斑)は年齢に関わらず保険適用となる疾患です。「大人だから保険は無理」ということはありませんので、まずは皮膚科を受診して診断を確定させてください。
Q. 何回治療すれば薄くなりますか?
個人差が大きく、一概には言えません。範囲・色の濃さ・部位・深さによって異なりますが、一般的に5〜10回以上、年単位での継続治療が必要になるケースが多いです。治療のたびに経過を確認しながら、医師と方針を相談して進めていきます。
Q. 子どもは何歳から治療できますか?
年齢制限はなく、乳幼児期からの治療も可能です。ただし、お子さまの場合は動いてしまうとレーザー照射が難しいこともあるため、状況によっては麻酔(表面麻酔クリームなど)を使用します。安全に治療できる環境を整えた上で、医師が判断します。
Q. 顔の広い範囲に単純性血管腫がありますが、注意することはありますか?
顔の広範囲(特に三叉神経の支配領域)に単純性血管腫がある場合は、まれにスタージ・ウェーバー症候群という疾患を伴うことがあります。この場合、眼や脳への影響が生じることもあるため、皮膚科での診察に加えて、眼科や神経科への受診を勧めることがあります。初診時に医師にご相談ください。
Q. 治療後にメイクはできますか?
紫斑(内出血様の色)が出ていない設定で照射した場合は、翌日からメイク可能なことが多いです。紫斑が生じた場合は、落ち着くまでの1〜2週間はコンシーラー等でカバーする形になります。詳しくは照射当日に医師・スタッフへご確認ください。
Q. 乳児血管腫(苺状血管腫)との違いはなんですか?
単純性血管腫(ポートワイン母斑)は毛細血管奇形で自然消退しませんが、乳児血管腫(苺状血管腫)は腫瘍性の血管増殖で多くは7〜10歳ごろまでに退縮します。見た目や経過が異なるため、必ず皮膚科で診断してもらうことが大切です。詳しくは乳児血管腫(苺状血管腫)のVビームⅡ治療コラムもご参照ください。
江坂駅前花ふさ皮ふ科にご相談ください
単純性血管腫(赤あざ・ポートワイン母斑)は、自然には消えにくいあざですが、VビームⅡによるレーザー治療を保険診療として受けることができます。大人の方でも保険適用となりますので、「もう治療できないのでは」と諦めている方にもぜひ一度受診していただきたいと思います。
当院では皮膚科専門医・形成外科専門医の監修のもと、一人ひとりの赤あざの状態に合わせた治療計画を提案しています。顔・首・うなじ・手足など部位を問わずご対応しており、お子さまから大人の方まで幅広く診察しています。
「自分のあざが単純性血管腫かどうかわからない」「何回くらい治療が必要か知りたい」といったご相談も、診察の中でお気軽にお伝えください。
