こんなお悩みはありませんか?
- ✓顔や頭に赤いアザができていて、このままでいいか不安
- ✓まぶたに血管腫があり、目への影響が心配
- ✓部位によって治療の緊急性が違うと聞いたが、よくわからない
- ✓レーザー治療は赤ちゃんに本当に安全なのか知りたい
苺状血管腫(乳児血管腫)はどこにできやすい?
苺状血管腫(正式名称:乳児血管腫)は、赤く盛り上がったイチゴのような見た目の良性の血管腫瘍で、新生児のおよそ3〜10%に発症するといわれています。生後数週間〜数か月で気づかれ、生後6か月ごろまでに急速に大きくなる「増殖期」を経た後、多くは1〜5歳にかけて自然に退縮していきます。
発生部位は全身どこでも起こりえますが、顔・頭・首など上半身に多いとされています。特に顔面(おでこ・頬・鼻・唇)や頭皮、まぶたの周囲にできるケースが多く、保護者の方が最も心配されることも多い部位です。
大切なのは、できた部位によって治療の必要性や緊急度が大きく異なるという点です。「自然に消えると聞いたから様子見でいいか」と思う一方で、部位によっては早期の専門医受診が必要なこともあります。本記事では部位別に、治療判断のポイントをわかりやすく整理します。
なお、苺状血管腫の原因はまだ完全には解明されていません。お母さんの妊娠中の行動・食事・ストレスなどが原因ではないことが知られていますので、ご自身を責める必要はまったくありません。
まずはお子さんの状態について、気軽にご相談ください。
顔・おでこ・頬の苺状血管腫
顔面、特におでこや頬にできた乳児血管腫は、美容的な影響が大きい部位です。自然退縮を待っても、皮膚が伸びてしまった結果として「たるみ」「色素の変化」「瘢痕(傷跡のような変化)」が残るリスクがあります。
顔の目立つ場所にある場合、退縮後も皮膚の質感が周囲と異なったり、わずかな色素変化が残ったりすることがあります。そのため、早期から治療を検討することが多い部位です。
顔・おでこ・頬の治療判断ポイント
- サイズが大きく急速に増大している場合は早めの受診を
- 増殖期(生後6か月まで)は特に変化が速いため、経過を写真で記録しておくと受診時に役立ちます
- 小型で増大が落ち着いている場合は経過観察の選択肢もあります
- 治療には保険適用のパルス色素レーザー(VビームⅡ)が有効です
顔面の乳児血管腫は、医師と相談しながら「経過観察」か「早期レーザー治療」かを判断することが大切です。効果には個人差がありますが、増殖期の早い時期から治療を開始した方が、色調改善や退縮の促進に有利なケースがあります。
まぶた・目の周りの苺状血管腫(緊急性が高い)
まぶたや目の周囲(眼周囲)に乳児血管腫ができた場合は、特に注意が必要な部位です。視機能の発達に影響を与える可能性があるため、できるだけ早く眼科または皮膚科・形成外科の専門医を受診することをお勧めします。
なぜ目の周りは緊急性が高いのか
- 弱視(視力の発達障害)のリスク:血管腫がまぶたを覆い、視野を遮ることで光刺激が目に届きにくくなると、視力の正常な発達が妨げられることがあります
- 斜視のリスク:眼球への圧迫が続くと、眼球の位置がずれる斜視につながる可能性があります
- 不同視(左右の視力差):片側だけに腫瘤があると、左右の視力差が生じることがあります
乳幼児期は視機能の発達にとって非常に重要な時期(感受性期)です。この時期に適切な視覚刺激が入らないと、後から治療しても視力が追いつかないことがあります。まぶたに血管腫がある場合は、「自然に消えるから待とう」とは考えず、早急に専門医を受診してください。
当院では眼科との連携が必要と判断した場合は、適切な医療機関をご案内しています。
鼻・口・唇の苺状血管腫
鼻や口周囲(唇・口腔内)にできた乳児血管腫も、機能的な影響が懸念される部位です。
機能的リスクに注意
- 鼻(鼻腔入口部):腫瘤が大きくなると鼻呼吸の妨げになることがあります。赤ちゃんは鼻呼吸が中心のため、鼻詰まりがひどい場合は早期の対応が必要です
- 唇・口周囲:母乳・ミルクの飲みにくさ(哺乳障害)につながることがあります。また、唇は皮膚が薄く潰瘍化しやすい部位でもあります
- 美容的影響:鼻や唇は顔の中心部にあり、形の変化が目立ちやすいため、瘢痕化・変形のリスクを早期から考慮する必要があります
哺乳に支障が出ている、または急速な増大が見られる場合は、早めにご受診ください。
頭・頭皮・髪の生え際の乳児血管腫
頭部(頭皮・後頭部・髪の生え際)にできた乳児血管腫は、髪の毛に隠れて見えにくいことも多く、発見が遅れるケースがあります。また、成長とともに髪が伸びて目立たなくなることも。
頭・頭皮の治療判断ポイント
- 髪で隠れる位置・小型の場合は経過観察の選択肢があります
- 髪の生え際や前髪部(おでこの付近)は目立ちやすく、美容的に気になる場合は早期治療を検討
- 頭皮は皮膚が薄く血流が豊富なため、比較的大きくなりやすい傾向があります
- 傷口・潰瘍化した場合は感染リスクがあるため、早めにご相談ください
「髪に隠れているから大丈夫」と思っていても、増殖期にかなり大きくなってから気づくケースもあります。定期的に確認し、急激な変化があれば受診することが大切です。
乳児血管腫の診断・治療について、詳しくは当院のアザ治療ページもご覧ください。
首・後頭部・おむつ部位の乳児血管腫(潰瘍化に注意)
首・後頭部・おしり・陰部など、摩擦や蒸れが生じやすい部位にできた乳児血管腫は、潰瘍化(皮膚表面がただれて傷になること)のリスクが高い場所です。
潰瘍化しやすい部位の特徴
- 首・後頭部:寝具や衣服との摩擦が繰り返しかかる
- おむつ部位(陰部・おしり・そけい部):おむつによる摩擦・湿気・排泄物の刺激が重なりやすい
- 腋窩(わきの下):皮膚どうしがこすれやすい
潰瘍化すると赤ちゃんが痛みで泣いたり、ぐずりが増えたりすることがあります。また感染を起こすと瘢痕(傷跡)が残るリスクが高まります。潰瘍化のサインとしては「表面が湿っている」「白っぽくなっている」「血が滲んでいる」などが挙げられます。こうした変化に気づいたときは、なるべく早くご受診ください。
部位に応じた治療判断の原則まとめ
乳児血管腫(苺状血管腫)の治療方針は、「経過観察でよいか」「早期に治療すべきか」を部位・サイズ・増大速度などを総合して判断します。以下に部位別の考え方を整理します。
| 部位 | 主なリスク・懸念点 | 緊急性の目安 |
|---|---|---|
| まぶた・目周囲 | 弱視・斜視・視力発達への影響 | 高い(早急に受診) |
| 鼻・口・唇 | 呼吸・哺乳・嚥下への影響、潰瘍化 | 高い〜中程度 |
| 顔・おでこ・頬 | 美容的影響・瘢痕・退縮後の皮膚変化 | 中程度(早期治療を検討) |
| 耳・耳介 | 軟骨変形のリスク | 中程度 |
| 首・後頭部 | 摩擦による潰瘍化 | 中程度(潰瘍化したら早急に) |
| おむつ部位 | おむつ刺激による潰瘍化・感染 | 中程度(潰瘍化したら早急に) |
| 頭皮・髪の生え際 | 美容的影響・潰瘍化 | 低〜中程度(経過観察も選択肢) |
| 手足・体幹 | 機能的影響は比較的少ない | 低(サイズ・増大速度で判断) |
治療の選択肢
当院で対応可能な主な治療は以下のとおりです。
- 経過観察:小型・目立たない部位・退縮が見込まれる場合
- パルス色素レーザー(VビームⅡ):表在型・色調改善目的。保険適用(こども医療費助成対象)。照射は生後3〜4か月(首が据わってから)以降が目安。3か月以上の間隔で繰り返し照射します。主な副作用として、紫斑(内出血のような青紫色)・水疱・炎症後色素沈着・瘢痕などが起こる場合があります。効果には個人差があります。
- βブロッカー内服(ヘマンジオルシロップ):増殖期早期に有効な内服薬。2016年に保険承認された第一選択薬。心疾患・気管支疾患がないか確認した上で処方します。
- 外科手術:限局性・瘢痕化したケースなど、必要に応じて専門機関と連携
費用については、保険診療(3割負担)が適用されます。吹田市・豊中市・箕面市・池田市・高槻市・茨木市・大阪市在住のお子様はこども医療費助成により、自己負担額が500円程度となる場合があります(市区町村により異なります)。
江坂駅前花ふさ皮ふ科にご相談ください
乳児血管腫(いちご状血管腫)は、自然退縮の可能性がある一方、部位によっては早期治療が視機能・機能の保護や将来の皮膚の状態に大きく影響します。「まだ様子を見ていいのか」「もう治療が必要な段階なのか」は、写真やネットの情報だけでは判断が難しいものです。
江坂駅前花ふさ皮ふ科は、大阪・江坂駅から徒歩約1分の立地にある皮膚科クリニックです。ベビーカーでもアクセスしやすく、皮膚科専門医(花房崇明理事長)の監修のもと、保険診療でVビームⅡによるレーザー治療に対応しています。アトピーや湿疹など、お子様の他の肌のお悩みもあわせてご相談いただけます。
「うちの子の血管腫、どの部位でどんな状態なら受診すべき?」と迷っている方も、どうぞお気軽にご相談ください。アザ・血管腫治療の詳細はこちらからもご確認いただけます。
お一人で不安を抱えず、まずはご予約・ご相談からはじめてみませんか。
