やけどとは
やけどは、熱湯や金属、炎などの熱源が接触することによっておこる皮膚の障害です。
薬品(酸、アルカリ溶液など)や電流(家庭電源、落雷など)が原因になることもあります。
湯たんぽや使い捨てカイロなど、44℃~50℃くらいの低温のものでも、長時間接触しているとやけど(低温熱傷)になります。低温熱傷(低温やけど)は重症です!
江坂駅前花ふさ皮ふ科では、熱傷・火傷の治療を行っております。 お困りの方はお気軽にご相談下さい。
皮膚障害の程度は、熱源の温度と接触時間によって決まります。
やけどは深さによって、Ⅰ度・Ⅱ度(浅達性、深達性)・Ⅲ度に分類されます。
やけどの深さは初期には分からず、48時間くらい経ってから水疱が出現することもあります。Ⅱ度(深達性)とⅢ度は痕が残ります。治療期間は、2~4週間くらいかかります。
治療法
- ❶やけどは受傷直後の処置が最も重要です。水道水で約15~30分以上、しっかり冷却して下さい。冷やすことで、やけどが深くなるのを防ぎます。
- ❷Ⅰ度、Ⅱ度(浅達性)のやけどの場合は、ステロイドや抗生物質の軟膏や、患部を保護する塗り薬を使用します。
- ❸二次感染があるときには抗生剤を内服します。
- ❹治りづらい場合は、傷の修復を早める薬を使用していきます。
- ❺Ⅲ度のやけどで、血流がなくなり壊死した皮膚がある場合、残しておくと細菌の感染源になることがあるので、その部分を切除し、周りの皮膚からの上皮化による治癒を期待します。場所によっては瘢痕拘縮(関節の曲げ伸ばしがしにくくなる)などの後遺症を残し、身体の他の部分から皮膚を移植する手術が必要な場合もあります。
受診の目安
Ⅰ度の熱傷であれば、適切に受傷直後の処置を行えば数日程度で自然に治癒します。しかし患者さんご自身で熱傷の深さ・重症度を自己判断するのは難しく、深度Ⅱ以上の熱傷の場合、患部に痕が残ることもあります。また、初期は軽症の様に見えても、時間と共に、遅れて水ぶくれがでてきたり・細菌が入って、二次感染を起こすなど場合によっては入院治療が必要になることもあります。そのため、判断に迷った際は早めにクリニックに受診されることをおすすめします。
生活上の注意点
水ぶくれはできるだけ破かないようにしてください。
お風呂は、患部は湯船には付けず、シャワー浴をして、できるだけ石鹸で患部を洗いましょう。
その後塗り薬を塗り、ガーゼで保護します。ガーゼが患部とくっついてしまった時は、シャワーで濡らしながら取ると取れやすいです。
発熱、痛みの悪化などがあれば早めに受診してください。
やけどが治った後に、色素沈着として痕が残ることがあります。時間の経過とともに良くなることが多いですが、紫外線対策をしておくと、色素沈着の予防になります。