乾癬(かんせん)の治療の一つであるエキシマライト(局所紫外線療法)は、病変部にピンポイントで308nmの紫外線を照射する治療法です。外用薬(塗り薬)だけでは改善が難しい部位や難治性の病変に対して、保険診療の範囲内で行える選択肢として活用されています。
花ふさ皮ふ科グループ(江坂・千里中央・みのお)では、エキシマライトによる局所紫外線療法を3院すべてで実施しています。本記事では、治療のしくみ・効果・通院回数・費用・副作用について、皮膚科専門医の監修のもと詳しく解説します。
こんなお悩みはありませんか?
- ✓外用薬を続けても赤みや鱗屑(りんせつ)がなかなか取れない
- ✓頭皮やひじなど難治部位に塗り薬が届きにくい
- ✓紫外線療法と聞いても何回通えばいいかわからない
- ✓家庭用の紫外線機器で自己治療しても大丈夫か不安
エキシマライトとは?乾癬になぜ効くのか
エキシマライトは、308nmという特定の波長(ナローバンド)の紫外線(UVB)を皮膚の病変部にだけ照射する医療機器です。この波長帯の紫外線は、乾癬の病態に深く関わる免疫細胞(Tリンパ球)を選択的に抑制し、過剰な炎症やターンオーバー(皮膚の新陳代謝)の亢進を落ち着かせる作用があることが知られています。
乾癬とは、免疫の異常(IL-17・IL-23などの炎症性サイトカインが関与)によって皮膚のターンオーバーが通常の10倍以上に加速し、赤く盛り上がった発疹(紅斑)の上に銀白色のフケ状の角質(鱗屑=りんせつ)が付着し、ポロポロとはがれ落ちる慢性の皮膚疾患です。感染症ではないため、他の人にうつることはありません。
紫外線療法はこの過剰な免疫反応と角化異常の両方に働きかけることができるため、外用薬と組み合わせることで相乗的な効果が期待される治療法です。ただし、効果や経過には個人差があります。
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当グループはエキシマライト(局所型)のみ実施・全身型紫外線療法は行っていません
紫外線療法には、全身を照射するキャビン型(全身型ナローバンドUVBなど)と、病変部だけを照射するターゲット型(局所型)のエキシマライトの2種類があります。
花ふさ皮ふ科グループ(江坂・千里中央・みのお)では、全身型の紫外線療法は実施しておらず、エキシマライトによる局所紫外線療法のみを行っています。局所型のエキシマライトには、以下のような利点があります。
- 健康な皮膚に紫外線を当てないため、不必要な被ばくを抑えられる
- 病変部に高出力の紫外線を集中照射できるため、効率よく治療効果を狙える
- 照射時間が比較的短く済む(施術時間が短い)
- 頭皮・ひじ・ひざ・腰まわりなど外用薬が届きにくい部位や難治部位にも対応しやすい
全身に広範囲の病変がある場合や重症例では、エキシマライト単独では対応しきれないこともあります。その場合は内服薬の追加や、千里中央花ふさ皮ふ科での生物学的製剤治療へのご案内も含め、一人ひとりに合った方針を相談しながら決めていきます。
治療の流れ・通院回数・効果の出方
治療の流れ
エキシマライトの治療は、受診当日に病変の範囲や重症度を確認したうえで照射量を設定し、患部に機器を当てて紫外線を照射します。施術自体は数分程度で終わることが多く、照射後は特別なダウンタイム(回復期間)はありません。
通院ペースと必要回数
一般的な通院ペースは週1回程度が目安とされています。効果が出始めるまでには個人差がありますが、数回の照射を重ねることで赤みや鱗屑が落ち着いてくるケースが多いとされています。
乾癬は慢性疾患であるため、症状が改善した後も一定の間隔で通院を続け、寛解(症状が落ち着いた状態)を維持することを目標にします。「何回で完治する」という性質の治療ではなく、状態をうまくコントロールし続けることが大切です。
- 初期:週1回の照射を継続
- 改善がみられたら:通院間隔を調整しながら維持療法へ
- 悪化時:照射量や回数を再調整
必要な照射回数・通院期間は病変の範囲・重症度・治療への反応によって異なりますので、担当医と相談しながら進めていきます。
費用(保険診療)・家庭用紫外線機器との違い
費用の目安(保険診療)
エキシマライトによる局所紫外線療法は保険診療の対象です。費用は照射面積や照射回数によって異なりますが、一般的な目安として3割負担の方で1回あたり数百円〜数千円程度となることが多いです(照射部位の範囲によって異なります)。正確な費用は受診時にご確認ください。
なお、初診料・再診料・処方料など別途かかる費用もありますので、受診の際にお気軽にお尋ねください。
家庭用紫外線機器との違い・自己治療のリスク
インターネット等で「家庭用紫外線治療器」が販売されていますが、医療機関のエキシマライトとは出力・波長管理・安全管理のレベルが大きく異なります。自己判断で使用した場合、以下のリスクがあります。
- 照射量が適切でなく、効果が不十分になったり過剰照射による重篤な日焼けや皮膚障害を招く恐れがある
- 乾癬以外の皮膚疾患と判断を誤って使用してしまう危険性がある
- 目への紫外線の影響など安全管理が難しい
紫外線療法は医師の診断・管理のもとで行うことが大切です。家庭用機器による自己治療はお勧めできません。
乾癬の治療は保険診療で対応しています
花ふさ皮ふ科グループ3院でご予約いただけます
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副作用・注意点・受けられない場合
主な副作用
エキシマライト治療に伴う主な副作用・リスクは以下のとおりです。
- 日焼け様の赤み・ヒリつき:照射後に照射部位が赤くなったり、軽い灼熱感が生じることがあります。多くの場合は数日で落ち着きますが、出力が強すぎた場合は水ぶくれを生じることもあります
- 色素沈着:照射を繰り返した部位が黒ずむことがあります
- 乾燥・かゆみ:照射後に皮膚が乾燥しやすくなる場合があります
照射量は担当医が皮膚の状態に合わせて調整しますが、皮膚の反応には個人差があります。照射後に強い赤みや痛みが続く場合は早めにご相談ください。
エキシマライトを受けられない(または慎重に検討が必要な)場合
- 光線過敏症(紫外線に対して過敏な疾患)がある方
- 皮膚がんの既往がある方、またはリスクが高い方
- 光線過敏を引き起こす薬(一部の抗生剤・利尿剤など)を服用中の方
- 妊娠中・授乳中の方(医師にご相談ください)
受診の際に現在服用している薬・既往歴を必ずお伝えください。
外用・内服薬との併用、効果不十分な場合の次のステップ
エキシマライトは単独でも使われますが、ステロイド外用薬や活性型ビタミンD3外用薬と組み合わせることで相乗効果が期待されます。外用薬で十分にコントロールできない部位や難治部位に対してエキシマライトを追加するケースが多くみられます。
また、範囲が広い・重症度が高い・エキシマライトと外用薬の組み合わせでも効果が不十分な場合には、内服薬(オテズラ®・シクロスポリン・チガソン®など)の追加を検討します。内服薬についてはそれぞれ注意点があります。
- オテズラ®(アプレミラスト):飲み始めに下痢・吐き気・頭痛が出やすいため、少量から漸増して服用します
- シクロスポリン:腎機能・血圧のモニタリングが必要で、長期連用には注意が必要です
- チガソン®(エトレチナート):催奇形性が強く、女性は内服中および中止後一定期間(添付文書上2年間)は避妊が必要です。唇の乾燥・肝機能・脂質の管理も必要です
さらに症状が重い場合や関節症状を伴う場合は、生物学的製剤(注射薬)が選択肢となります。生物学的製剤は高い効果が期待できる一方、感染症リスク管理のための定期検査や高額な薬剤費(高額療養費制度の対象となりうる)が必要です。当グループでは千里中央花ふさ皮ふ科のみが生物学的製剤に対応しており、江坂院・みのお院では必要に応じて総合病院・大学病院へご紹介しています。
よくあるご質問(FAQ)
Q. エキシマライトは何回くらい通えば効果が出ますか?
個人差がありますが、週1回の通院を続けることが基本です。数回の照射で赤みや鱗屑が落ち着いてくるケースがある一方、より多くの回数が必要な場合もあります。乾癬は慢性疾患のため、改善した後も定期的な通院で寛解を維持することが重要です。担当医と経過を確認しながら回数を調整していきます。
Q. 全身に症状がある場合、全身への紫外線照射はできますか?
当グループ(江坂・千里中央・みのお)では、全身型の紫外線療法(キャビン型ナローバンドUVBなど)は実施しておらず、エキシマライトによる局所(ターゲット型)紫外線療法のみ行っています。全身に広範囲の病変がある場合は、内服薬や生物学的製剤(千里中央院)などの治療法を組み合わせてご提案します。
Q. 痛みはありますか?
照射中は温かさや軽いヒリつきを感じることがありますが、強い痛みを伴うことは多くありません。ただし照射量や皮膚の状態によって感じ方に個人差があります。照射後に赤みや灼熱感が強い場合はお知らせください。
Q. 乾癬の紫外線療法は保険が使えますか?
はい、エキシマライトによる局所紫外線療法は健康保険の適用があります。3割負担の方で1回あたりの自己負担額は照射範囲によって異なりますが、外来で受けられる保険診療です。詳しくは受診時にご確認ください。
Q. 家庭用の紫外線治療器でも同じ効果が得られますか?
医療機関のエキシマライトと家庭用機器では、出力・波長管理・安全管理のレベルが大きく異なります。適切な照射量の設定や副作用のモニタリングなど、医師の管理が必要です。自己判断での使用はリスクがあるため、医療機関での治療をお勧めします。
Q. エキシマライト治療を受けながら、外用薬も続けてよいですか?
はい、多くの場合、ステロイド外用薬や活性型ビタミンD3外用薬と併用しながらエキシマライト治療を行います。併用することで相乗効果が期待されます。どのように組み合わせるかは担当医と相談しながら決めていきます。
江坂駅前花ふさ皮ふ科にご相談ください
乾癬は慢性疾患ではありますが、エキシマライト(局所紫外線療法)・外用薬・内服薬を組み合わせることで、症状を落ち着かせてきれいな状態を維持(寛解の維持)することを目指せる疾患です。「外用薬だけでは改善しない」「頭皮やひじなど難しい部位に困っている」「紫外線療法を試してみたい」といったお悩みがあれば、ぜひ一度ご受診ください。
花ふさ皮ふ科グループでは、理事長・花房崇明(皮膚科専門医)の監修のもと、一人ひとりの病状・生活スタイルに合わせた治療をご提案しています。エキシマライトによる局所紫外線療法は江坂・千里中央・みのおの3院すべてで保険診療として実施しています。生物学的製剤が必要な場合は千里中央花ふさ皮ふ科でご対応しており、江坂院・みのお院では必要に応じて連携しています。
効果・経過には個人差がありますので、まずは受診してご相談ください。
乾癬の治療は保険診療で対応しています
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