監修者:花房 崇明

監修医師

理事長:花房 崇明(はなふさ たかあき)

[ 資 格 ]

・医学博士(大阪大学大学院) / 日本皮膚科学会皮膚科専門医

・日本アレルギー学会アレルギー専門医 / 日本抗加齢医学会専門医

[ 所属学会 ]

・日本皮膚科学会 / 日本アレルギー学会 / 日本美容皮膚科学会 等

「シミにはピコレーザーがいいと聞いたけど、Qスイッチとどう違うの?」「ニキビ跡にはダーマペンとシルファームX、どちらが向いている?」——美容皮膚科を調べると次々と機器名が出てきて、どれを選べばいいか迷ってしまう方は多いはずです。

この記事では、当院・江坂駅前花ふさ皮ふ科で実際に導入している機器を中心に、ピコレーザー(ピコシュア)・Qスイッチルビーレーザー・BBL/IPL・シルファームX・ダーマペン4の作用機序・得意な悩み・ダウンタイム・費用感を、皮膚科専門医の視点でわかりやすく整理します。「どれが優れているか」ではなく、「それぞれの原理が異なるため、悩みに合わせて最適な機器が変わる」という視点でお読みください。

こんなお悩みはありませんか?

  • シミにはどの機器が一番合っているのか知りたい
  • ピコレーザーとQスイッチの違いがよくわからない
  • 肝斑を悪化させずに治療したい
  • ニキビ跡や毛穴にはダーマペンとシルファームXどちらが向いている?

機器の「作用機序」が違えば、得意な悩みも変わる

美容皮膚科の機器は大きく分けると、①光(レーザー・IPL)でメラニンを壊す②熱・高周波(RF)で皮膚組織を刺激してコラーゲンを増やす③針で皮膚に微細な穿孔(穴)を開けて再生を促す、という3つのアプローチに分類できます。以下の比較表を参考にしてください。

機器名 主な作用機序 主な適応 痛み ダウンタイム目安
ピコシュア(ピコ秒レーザー) ピコ秒(10⁻¹²秒)の超短パルスでメラニン色素を衝撃波(光音響効果)で微細に破砕。熱ダメージが少ない 老人性色素斑・そばかす・ADM・肝斑(低出力トーニング)・ニキビ跡・毛穴(フラクショナル) 輪ゴム〜パチンと弾かれる程度(モードにより差あり) トーニング:ほぼなし/スポット:かさぶた7〜10日
Qスイッチルビーレーザー(ナノ秒) ナノ秒(10⁻⁹秒)パルスでメラニンを熱破壊。ピコ秒より周辺への熱拡散はやや大きい 老人性色素斑・そばかす・ほくろ・ADM・刺青除去 パチンと弾かれる強い刺激(麻酔クリーム使用可) 照射部位のかさぶた10〜14日
BBL / IPL(光治療) 広い波長帯の光(IPL)でメラニン・ヘモグロビンに反応。広範囲の色ムラや赤みを同時にアプローチ 薄いシミ・赤ら顔・毛細血管拡張・肌トーン改善・肌のキメ 温かく輪ゴムで弾く程度(比較的マイルド) 軽い赤みが数時間〜翌日程度
シルファームX(RF+マイクロニードル) 極細針で皮膚に微細穿孔を作りながら高周波(RF)を真皮層に直接照射。コラーゲン・エラスチン産生を促進 肝斑・赤み・肌質改善・毛穴・小じわ・ニキビ跡(赤みや色素沈着含む) チクチク〜ズーンとした感覚(麻酔クリーム使用可) 翌日〜数日の赤み・乾燥
ダーマペン4(マイクロニードル) 16本の極細針で皮膚に微細な穿孔を形成。コラーゲン産生を促進(RFなし)。薬剤導入との併用が多い ニキビ跡(クレーター・瘢痕)・毛穴・小じわ・肌質改善・薬剤導入補助 チクチク〜軽い刺激感(麻酔クリーム使用可) 翌日〜数日の赤み・ダウンタイム比較的軽め
  • 上記はすべて自由診療(保険適用外)です。
  • 効果には個人差があります。
  • 主な副作用:照射・穿孔部位の赤み・腫れ・かさぶた・色素沈着・色素脱失(まれ)・毛嚢炎など。

気になる機器について、まずは皮膚科専門医に肌の状態を診てもらいましょう。

シミ・肝斑には、どの機器が向いている?

「シミ」とひとくちに言っても、老人性色素斑・そばかす・肝斑・ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)など、原因や色素の深さによって種類が異なります。間違った機器で治療すると悪化するリスクがあるため、まず皮膚科専門医による正確な鑑別診断が不可欠です。

老人性色素斑・そばかすには:ピコスポット or Qスイッチ

表皮にある比較的明確なシミには、高出力のレーザーをピンポイントに照射するピコスポット(ピコシュアによるスポット照射)やQスイッチルビーレーザーが有効です。ピコシュアはナノ秒より短いピコ秒のパルス幅で色素を衝撃波的に破砕するため、周辺組織への熱ダメージが抑えられる点が特徴です。

肝斑には:ピコトーニング or シルファームX

肝斑は、摩擦・紫外線・ホルモン変動などが絡む複合的なシミで、高出力レーザーを当てると悪化するリスクがあります。そのため肝斑には低出力で顔全体を均一に照射するピコトーニング(ピコシュアによるトーニングモード)が適しています。また、シルファームXはRFを真皮層に届けることで肌環境を整え、肝斑の赤みや色素の安定化に有効とされており、ピコトーニングとの組み合わせ治療も検討できます。

肝斑とADMが混在するケースは特に診断が難しく、適切な治療順序を誤ると改善が難しくなることがあります。皮膚科専門医による鑑別診断のうえで治療計画を立てることが重要です。

薄いシミ・色ムラ・肌トーン改善には:BBL/IPL

特定のシミを狙うのではなく、顔全体の薄いシミ・赤ら顔・くすみをまとめてケアしたい場合には、広い波長帯の光を照射するBBL(BroadBand Light)が適しています。ダウンタイムが比較的軽く、定期的なメンテナンス治療として取り入れやすいのも特徴です。

ニキビ跡・毛穴には、どの機器が向いている?

ニキビ跡には「赤み・色素沈着」と「クレーター(凹凸)」の2タイプがあり、それぞれ異なるアプローチが有効です。

赤み・色素沈着主体のニキビ跡には:ピコトーニング or シルファームX

炎症後の赤みや茶色い色素沈着には、ピコトーニングによる低出力の広域照射が有効です。またシルファームXはRFの熱で赤みに関与する血管や色素にアプローチしながら、肌のバリア機能回復も促すため、ニキビ跡の赤みケアにも用いられます。

クレーター・凹凸・毛穴開きには:ピコフラクショナル or ダーマペン4

ピコフラクショナルは、ピコシュアに専用のフォーカスレンズアレイを装着し、真皮層に微小な空孔(レーザー誘起空洞)を作ることで、コラーゲン産生を促しクレーターや毛穴の改善を目指す治療です。

ダーマペン4は16本の極細針で皮膚に微細な穿孔を形成し、皮膚の自然治癒力を活性化させます。高濃度のビタミンCやヒアルロン酸などの薬剤と組み合わせることで導入効果を高めることができ、クレーターや毛穴に対して段階的な改善が期待できます。

シルファームXはRFマイクロニードルのため、針の穿孔に加えて高周波熱エネルギーを真皮に届けられる点でダーマペン4と異なります。深めのクレーターや肌のハリ感にも同時にアプローチしたい方に向いています。

実際の悩みは複数のタイプが混在することも多く、シルファームXとピコフラクショナルの組み合わせなど、複数機器を計画的に使い分けることで、より幅広い改善が期待できます。

当院のピコシュアについて・料金のご案内

当院で使用しているピコレーザーは、米国Cynosure(サイノシュアー)社製のピコシュア(PicoSure)です。ピコシュアは米国FDAの承認を取得していますが、日本国内では薬機法上の医療機器承認を受けていない機器であり、医師の責任管理のもとで個人輸入して使用しています。当院では皮膚科専門医・花房崇明理事長の監修のもと、適切な適応・出力管理を行っています。

花ふさ皮ふ科グループのシミ治療症例累計は13,751件(2019〜2023年)にのぼり、肝斑とADMが混在する複雑なケースを含め、皮膚科専門医による鑑別診断と治療計画の立案を重視しています。シミ治療の詳細はこちらもご覧ください。

治療内容 税込価格(1回) 推奨回数目安
ピコトーニング(全顔) 24,800円 5〜10回(1〜2週間隔)
ピコスポット(1cmあたり) 16,500円 1〜2回(シミの濃さにより複数回)
初回カウンセリング 1,100円
ピコフラクショナル・シルファームX・ダーマペン4 カウンセリングで決定 3〜5回(1か月間隔)目安
  • すべて自由診療(保険適用外)です。
  • 効果には個人差があります。
  • 主な副作用:照射・穿孔部位の赤み・腫れ・かさぶた・色素沈着(炎症後)・まれに色素脱失・毛嚢炎など。
  • 詳細な料金は公式料金表をご確認ください。

ご自身のお悩みに合う機器をカウンセリングで一緒に確認しましょう。

機器の組み合わせ戦略——当院の考え方

当院では「1つの機器で全部を解決しようとしない」という方針をとっています。たとえば以下のような組み合わせプロトコルを、肌の状態を診ながら提案しています。

  • 肝斑+老人性色素斑が混在:まずピコトーニングで肝斑を落ち着かせてから、老人性色素斑にピコスポットを追加
  • 赤みのニキビ跡+クレーター:シルファームXで赤み・肌質を整えながら、クレーターにはピコフラクショナルやダーマペン4を組み合わせ
  • 肌全体のくすみ+毛穴+薄いシミ:BBLで広域の色ムラをケアしつつ、毛穴にはダーマペン4またはピコフラクショナル

重要なのは、機器の優劣ではなく「その方の肌・シミの種類・ライフスタイルに合った選択をすること」です。特に肝斑は誤った機器・出力で照射すると悪化するリスクがあるため、皮膚科専門医による正確な診断が治療の出発点となります。

よくある質問(FAQ)

Q. ピコレーザーとQスイッチレーザー、どちらが新しい技術ですか?

ピコ秒レーザーはQスイッチ(ナノ秒)レーザーより後に開発された技術で、パルス幅(光を照射する時間)がナノ秒(10⁻⁹秒)に対してピコ秒(10⁻¹²秒)と約1000分の1の短さです。この超短パルスにより、色素を衝撃波(光音響効果)で細かく破砕でき、周辺組織への熱の広がりが抑えられます。ただし「新しい=すべての症状に優れている」というわけではなく、症状・シミの種類によって最適な機器は異なります。

Q. ピコトーニングとレーザートーニング(Qスイッチトーニング)の違いは?

「レーザートーニング」はQスイッチレーザーを低出力で顔全体に均一照射する治療の通称で、肝斑・くすみのケアとして広く行われてきました。「ピコトーニング」は同じコンセプトをピコ秒レーザーで行うもので、超短パルスによる熱ダメージの軽減が特徴です。当院ではピコシュア(755nm)によるピコトーニングを提供しています。

Q. シルファームXとピコフラクショナルは一緒に受けられますか?

同日の組み合わせ照射については、肌の状態や炎症リスクを踏まえて医師が判断します。一般的にはコース内で交互に行う、あるいは間隔を置いて組み合わせるプロトコルを取ることが多いです。カウンセリングでご相談ください。

Q. BBL(IPL)とピコトーニング、どちらがくすみに向いていますか?

BBLは広い波長帯の光でメラニンと血管の両方に反応するため、薄いシミ・赤ら顔・くすみを同時にアプローチしたい場合に向いています。ピコトーニングはメラニン色素により選択的に作用し、肝斑や比較的均一なくすみに適しています。「どちらが合うか」は肌の状態と悩みの種類によるため、診察での判断が重要です。

Q. ダーマペン4とシルファームX、クレーターにはどちらが良いですか?

どちらも微細穿孔によるコラーゲン産生促進を基本とする治療ですが、シルファームXはRF(高周波)エネルギーを針先から真皮に届けるため、より深層まで熱刺激を与えられます。クレーターの深さや肌の状態、ハリ感・弾力改善も同時に望む場合はシルファームX、薬剤導入との組み合わせを重視する場合はダーマペン4、というように使い分けを検討することがあります。いずれも効果には個人差があります。

Q. 肝斑がある場合、自己判断でシミ取り治療を受けても大丈夫ですか?

肝斑は高出力レーザーを当てると悪化するリスクがあります。また、肝斑と老人性色素斑・ADMは見た目が似ているため、自己判断が難しいケースが多くあります。治療前に必ず皮膚科専門医の診察を受け、シミの種類を正確に鑑別したうえで治療方針を立てることを強くおすすめします。

江坂駅前花ふさ皮ふ科にご相談ください

ピコレーザー(ピコシュア)・Qスイッチルビーレーザー・BBL・シルファームX・ダーマペン4は、それぞれ異なる作用機序を持つ機器です。「どれが自分に合うか」は、シミの種類・肌質・悩みの優先順位によって変わります。当院では皮膚科専門医による診察・鑑別診断のもと、一人ひとりに合った治療機器と組み合わせプランをご提案しています。

花ふさ皮ふ科グループのシミ治療症例は累計13,751件(2019〜2023年)。江坂駅からすぐの立地で、初回カウンセリング1,100円(税込)から受け付けています。まずはお気軽にご相談ください。

気になる方は、24時間オンラインでご予約いただけます。