脂肪腫(リポーマ)は放置してもよい?皮膚科専門医が教える原因・手術費用・最新ガイド

「いつ頃からあるのか分からないが、柔らかいしこりがある」
「痛みはないけれど、年月をかけて徐々に大きくなっている

脂肪腫の症例

このような症状で来院される患者様の多くが診断されるのが、脂肪腫(リポーマ)です。皮膚の下にできる良性腫瘍の中で最も頻度が高く、放置して不安を抱える方も少なくありません。

監修者情報
監修者:花房崇明
理事長:花房崇明(はなふさ たかあき)
[ 資 格 ]
  • 医学博士(大阪大学大学院)
  • 日本皮膚科学会皮膚科専門医
  • 日本アレルギー学会アレルギー専門医
  • 日本抗加齢医学会専門医 / 難病指定医
[ 所属学会 ]
  • 日本皮膚科学会 / 日本アレルギー学会
  • 日本小児皮膚科学会 / 日本抗加齢医学会
  • 日本美容皮膚科学会

脂肪腫の原因と特徴

脂肪腫は、成熟した脂肪細胞が薄い袋(被膜)に包まれて増殖した塊です。

● 特徴: 触ると柔らかく弾力があり、通常は無痛です。

● 違い: 粉瘤(アテローマ)のような中央の黒い点(ヘソ)はありません。

● 経過: 自然に消えることはなく、年月をかけて徐々に大きくなります。

皮膚科専門医による診断:画像検査の重要性

稀に「脂肪肉腫(悪性)」との鑑別が必要なため、慎重に検査を行います。

超音波検査(エコー):

腫瘍の深さや血流をリアルタイムで確認します。千里中央、江坂、みのおの各院に完備しています。

エコー検査イメージ

MRI・CT検査:

巨大なものや癒着が疑われる場合、提携病院にて詳細な画像診断を行います。

画像診断イメージ

脂肪腫の治療法:手術を検討すべきケース

根治的な治療法は外科的摘出術です。以下の場合は手術を検討しましょう。

  • サイズが大きくなり、外見が気になる。
  • 痛みや圧迫感がある。
  • 短期間で急速に大きくなっている(悪性の確認が必要)。

花ふさ皮ふ科グループの手術

基本的には局所麻酔による日帰り手術が可能です。最小限の切開で丁寧に取り出し、傷跡を目立たなくします。

【FAQ】脂肪腫に関するよくある質問

患者様から頻繁にいただく質問について、最新の医療情報を踏まえて回答します。

Q1. 脂肪腫は放置するとどうなりますか? A.(クリックで表示)
脂肪腫は良性腫瘍であるため、命に関わることは稀です。しかし、自然に消えることはなく、放置すると徐々に巨大化します。大きくなってから手術をすると、その分だけ切開線(傷跡)も長くなるため、また本当に脂肪腫かどうか、つまり悪性の脂肪肉腫との鑑別は実際に切除して病理検査をしないと100%正確な診断はできません。早期の受診と治療をお勧めします。
Q2. 手術費用はどのくらいかかりますか?(3割負担の場合) A.(クリックで表示)
脂肪腫の摘出術は健康保険が適用されます。費用は腫瘍の大きさと部位によって決まります。
Q3. 手術時間はどのくらいですか? A.(クリックで表示)
腫瘍のサイズや場所にもよりますが、一般的な2〜3cm程度の脂肪腫であれば、30分程度で終了します。日帰り手術が可能です。 動画 【動画解説】手術・抜糸の知識について ↗
Q4. 術後に処方される薬について教えてください? A.(クリックで表示)
術後の痛みや感染を防ぐため、鎮痛剤や抗生剤を処方します。
Q5. 脂肪肉腫(悪性)との見分け方はありますか? A.(クリックで表示)
自己判断は非常に危険です。一般的に10cmを超える巨大なものや、急速に増大するもの、周囲の組織とくっ付いているしているものは精密検査が必要です。皮膚科専門医・形成外科専門医による視触診と、必要に応じたエコー検査、MRI検査や、摘出後の病理組織検査によって確定診断を行います。