こんなお悩みはありませんか?
- ✓赤ちゃんの苺状血管腫は妊娠中の自分のせい?
- ✓ストレスや食事が原因になったのでは…と不安
- ✓遺伝するのか・次の子にも出るか心配
- ✓原因が分からないまま治療すべきか迷っている
「私のせいかもしれない」と悩んでいるお母さんへ
赤ちゃんの肌に赤く盛り上がったアザ——苺状血管腫(乳児血管腫)——を見つけたとき、多くのお母さんが最初に感じるのは「妊娠中に何かしてしまったのかも」「ストレスが原因だったのでは」という罪悪感ではないでしょうか。
インターネットで「苺状血管腫 原因 母親」「苺状血管腫 原因 ストレス」と検索するお母さんが多いのは、まさにその不安と罪悪感の表れだと思います。
結論から先にお伝えします。苺状血管腫の発生は、お母さんの妊娠中の行動・食事・ストレスとは関係がありません。あなたのせいではありません。これは医学的な事実です。
この記事では、苺状血管腫(乳児血管腫)の原因について現在分かっていることを皮膚科専門医の監修のもと、正確にお伝えします。誤解を解いたうえで、どのような場合に治療を検討すべきかについても触れていきます。ぜひ最後までお読みください。
お一人で抱え込まず、まずは専門医にご相談いただければと思います。
苺状血管腫(乳児血管腫)の原因:現在分かっていること
苺状血管腫は医学的には「乳児血管腫(Infantile Hemangioma:IH)」と呼ばれる良性の血管腫瘍です。生後数週間〜数か月で現れ、生後半年頃まで急速に大きくなる「増殖期」を経たのち、多くは1〜5歳にかけて自然に退縮していきます。
この疾患の原因については、世界中で研究が進んでいますが、現時点でも完全には解明されていません。「これが原因だ」と断言できる単一の要素はなく、複数の要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。
血管の増殖に関わる物質(VEGF)の関与
現在注目されているのが、VEGF(血管内皮増殖因子:Vascular Endothelial Growth Factor)という物質です。VEGFは血管の新生・増殖を促すたんぱく質で、乳児血管腫の組織内でこの物質が高いレベルで検出されることが報告されています。
しかしこれはあくまで「血管腫が増殖するメカニズムの一端」であり、なぜその赤ちゃんに乳児血管腫が発生したのかという「根本的な原因」については、さらなる研究が必要な段階です。お母さんの行動によってVEGFが増えるわけではありません。
ストレス・食事・妊娠中の行動は原因?医学的に答えます
多くのお母さんが気にされる「妊娠中のストレス」「食事」「特定の行動」について、医学的な見解をまとめます。
- 妊娠中のストレス:原因ではありません。苺状血管腫(乳児血管腫)の発症とお母さんの精神的なストレスとの間に因果関係があるという医学的根拠は現在のところ確認されていません。
- 妊娠中の食事:原因ではありません。特定の食品を食べた・食べなかったことが乳児血管腫の発症につながるというデータはありません。
- 妊娠中の行動(運動・旅行・仕事など):原因ではありません。お母さんの日常的な行動が乳児血管腫を引き起こすという証拠はありません。
- お母さんの年齢:直接的な原因ではありません。母体年齢との明確な相関は確認されていません。
- 妊娠中の喫煙:直接的な原因ではありません。喫煙は胎児のさまざまなリスクに関わりますが、乳児血管腫の発症原因として特定されてはいません。
繰り返しになりますが、苺状血管腫ができたのはお母さんのせいではありません。赤ちゃんの乳児血管腫を見て自分を責めているお母さんには、ぜひこの事実を知っていただきたいと思います。
遺伝するの?次の子も同じになる?
「遺伝するのでは」という心配も、よくいただくご質問です。
現在の医学的な見解では、家族歴(遺伝)は乳児血管腫の発症に強く影響しないとされています。きょうだいで同じように発症するケースがまったくないわけではありませんが、遺伝が主な原因とは考えられておらず、「親が苺状血管腫だったから子どもに必ず出る」というものではありません。
次のお子さんへの影響をご心配の方も、過度に不安にならないようにしてください。ご不安な場合は皮膚科専門医にご相談されることをおすすめします。
苺状血管腫のリスク因子として知られているもの
「原因は分からない」といっても、統計的に発症しやすいとされる特徴(リスク因子)はいくつか報告されています。ただしこれは「リスクが高い」という傾向であって、これらに当てはまらない赤ちゃんにも発症しますし、当てはまっても発症しない赤ちゃんも多くいます。
- 早産児・低出生体重児:在胎週数が少ない・出生時の体重が軽いお子さんで発症頻度が高いとされています。
- 女児:男児に比べて女児に多い傾向があります(男女比はおよそ1:3〜5程度)。
- 白人(コーカソイド):欧米の白人乳児での発症頻度が高く、アジア人では相対的に低めとされています。日本での発症頻度は新生児の3〜10%程度とされています。
- 多胎妊娠(双子など):多胎の場合に発症リスクがやや高いと報告されています。
これらはあくまでも「統計的な傾向」です。早産だった・女の子だったというのはお母さんが選べることではありませんし、それが「原因でお母さんのせい」ということには全くなりません。
江坂駅前花ふさ皮ふ科での苺状血管腫治療
苺状血管腫(乳児血管腫)は、自然退縮が期待できる疾患ですが、部位・大きさ・増殖の速度によっては早期の治療介入が推奨されることがあります。具体的には、目・鼻・口まわりに発生した場合や、急速に大きくなっている場合、出血・潰瘍化を起こしている場合などです。
自然に消えるから大丈夫と言われたけれど本当に何もしなくていいのか、治療したほうがよい状態なのかは、専門医でないと判断が難しいのも事実です。
当院では日本皮膚科学会ガイドラインに準拠した治療を行っています。
VビームⅡ(パルス色素レーザー)
当院が導入しているVビームⅡは、595nm前後の波長が血管内の赤色(ヘモグロビン)に選択的に反応し、血管を収縮・破壊することで苺状血管腫の色調改善を図るレーザーです。保険診療として対応しており、吹田市・豊中市・箕面市・池田市・高槻市・茨木市・大阪市にお住まいのお子さんはこども医療費助成が適用されるため、自己負担は500円程度(自治体によって異なります)。
照射は首が据わる生後3〜4か月以降から可能で、3か月以上の間隔を空けながら繰り返し行います。照射前に麻酔シール・麻酔クリームを使用し、お子さんへの負担を軽減しながら治療を進めます。
主な副作用として、照射後の紫斑(あざのような内出血)・水疱・炎症後色素沈着・瘢痕などが生じることがあります。効果には個人差があります。
βブロッカー内服(ヘマンジオルシロップ)
増殖期の早い段階では、2016年に保険承認されたプロプラノロール塩酸塩(ヘマンジオルシロップ)という内服薬が第一選択となることがあります。血管腫の増殖を抑制し、退縮を促す効果が期待されます。当院では患者さんの状態に応じてレーザーと内服を組み合わせた治療方針を提案しています。
アザ治療の詳細については、当院のアザ治療ページもあわせてご覧ください。
どの治療法が適しているかは、お子さんの血管腫の状態(大きさ・部位・月齢・増殖スピード)によって異なります。経過観察でよいケースも多くあります。まずは受診してご相談いただくことをおすすめします。
江坂駅前花ふさ皮ふ科にご相談ください
「苺状血管腫 原因 母親」と検索されたあなたは、きっとお子さんのことを深く思い、一人で不安を抱えてこられたのではないでしょうか。
もう一度お伝えします。苺状血管腫ができたのはお母さんのせいではありません。妊娠中の行動・食事・ストレスが原因ではないことは、医学的に確認されています。自分を責める必要は全くありません。
当院は大阪・江坂駅徒歩1分の立地で、ベビーカーでも通いやすい環境を整えています。皮膚科専門医(花房崇明理事長)の監修のもと、お子さん一人ひとりの状態に合わせた治療方針をご提案します。苺状血管腫(乳児血管腫)の治療はもちろん、アトピー性皮膚炎・湿疹など赤ちゃんの肌のお悩みも一般皮膚科として対応しています。
「治療が必要かどうかだけでも確認したい」「経過観察でいいのか知りたい」という段階でも、どうぞお気軽にご来院ください。一緒に確認しましょう。
お一人で悩まず、まずはご予約いただけますと幸いです。
