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監修者 ・医学博士(大阪大学大学院) |
[ 所属学会 ] ・日本皮膚科学会 |
1.ジュベルックとは?
ジュベルックとは、韓国で開発された薬剤で、韓国やアジア、ヨーロッパを中心に使用されています。
ポリ乳酸(PDLLA)と非架橋ヒアルロン酸を組み合わせた美容注入剤で、肌内部のコラーゲン生成を促進し、
自然なハリや弾力をもたらすことが期待される、コラーゲンブースターの一つです。
ポリ乳酸(PDLLA)は、体内で加水分解され、最終的には水と二酸化炭素に分解されるため、
異物として残ることがなく安全性が高いと言われています。
分解には数カ月~数年かかり、徐々にコラーゲン生成を促しながら肌の改善を促します。
また、免疫反応を引き起こしにくく、炎症やアレルギーのリスクが比較的低いと言われています。
2.ジュベルックの効果は?
①ニキビ跡やクレーターの改善:
コラーゲン産生を促すことで、ニキビ跡や肌のクレーター状の凹凸を滑らかにします。
②毛穴の開きの改善:
肌の弾力性が増すことで、毛穴の目立ちを抑える効果があります。
③へこんだ傷跡の修正:
真皮のコラーゲン産生を促し、肌の凹みを目立たなくします。
④小じわの改善:
コラーゲンを産生させ肌のハリを高めることで、小じわの軽減に効果的です。
➄肌のハリ・弾力の向上:
コラーゲンやエラスチンの生成を促進し、全体的な肌質の改善が期待できます。
3.ジュベルックの施術方法
ジュベルックは皮膚の真皮内に投与する必要があり、主に「手打ち」とPotenza(ポテンツァ)マイクロニードルRFやトライフィルプロという器械で投与する3種類があります。
*Potenza(ポテンツァ)は千里中央院のみで実施しています。
①「手打ち」とは
医師が直接、注射針を用いて注射を行います。
この方法では、特にニキビ跡の改善には効果的で、症状に併せて細かい調整が可能です。
注入量や針の深さを調整し、局所的な肌の悩みに対応できます。
手打ちの場合は、目の下の細かい小じわやほうれい線などにも直接注射することが可能です。
デメリットとして、ジュベルックは硬い薬剤であり、また真皮内に何カ所も注射する必要があるため、
麻酔クリームを塗ったとしても、手打ちの場合は痛みを伴うのがデメリットです。
②Potenza(ポテンツァ)マイクロニードルRFとは
Potenza(ポテンツァ)という器械を使ったマイクロニードリング技術で、広範囲に均一に少量ずつ薬剤注入を行います。
顔全体など広い範囲の施術に適しており、ニキビ跡や毛穴の改善、肌全体の質感向上に効果があります。
手打ちに比べると痛みは少ないですが、手打ちの場合の様なピンポイントのニキビ跡への投与などは難しいです。
千里中央院で導入しているPotenza(ポテンツァ)についての詳細はこちらをご覧ください。
③トライフィルプロとは
トライフィルプロは、マイクロサブシジョン(炭酸ガスを用いた真皮の瘢痕組織の微細な剥離)と薬液注入(有効成分のドラッグデリバリー)を組み合わせることで、
今まで改善が難しかったニキビ跡の凹みにアプローチします。特にマニュアルモードではピンポイントでニキビ跡への投与が可能です。
ジュベルックの投与間隔は、通常1ヶ月おきに3回の施術が1クールです。この3回の施術で、効果は約1~2年持続すると言われています。
より良い状態を維持したい場合は、半年から1年に1回程度、メンテナンスとして注射を行うのがおすすめです。
千里中央院で導入しているトライフィルプロについての詳細はこちらをご覧ください。
4.ジュベルックの危険性は?
ジュベルックは比較的安全性が高いとされていますが、以下の副作用が報告されています。
①注入部位の一時的な症状
痛み、腫れ、赤み、皮下出血、むくみなどが生じることがあります。これらの症状は通常数日で消失しますが、個人差があります。
②アレルギー反応
稀にアレルギー反応が起こる可能性があります。
③しこりや炎症
ジュベルックはポリ乳酸の粒子が丸く設計されているため、周囲組織への刺激が少なく、
しこりや炎症などの副作用リスクは低いとされていますが、全くリスクがないわけではありません。
薬剤を注入する層や量に気を付けて、正しく使用する必要があります。
以上、ジュベルックの効果や危険性について解説しました。
ジュベルックは効果の高い治療です。
安全に使用するために、しっかりとした知識を持った医師、看護師が施術を行うことが大切です。
ジュベルックについてyoutubeでも解説しています。
ジュベルックについて気になる方は、ぜひ当院の美容カウンセリングを受診してみてください。