乾癬(かんせん)は、皮膚のターンオーバー(新陳代謝)が通常の10倍以上に加速することで、赤く盛り上がった発疹に銀白色のフケ状の皮むけが生じる慢性の皮膚疾患です。人にうつることはなく、感染症ではありません。保険診療の対象であり、花ふさ皮ふ科グループの江坂・千里中央・みのお3院で対応しています。
こんなお悩みはありませんか?
- ✓赤い盛り上がりとフケのような皮むけが繰り返す
- ✓市販薬を使っても一向に良くならない
- ✓「うつる病気?」と思われていないか心配
- ✓何科を受診すれば良いかわからない
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乾癬(かんせん)とは?定義と基本的な特徴
乾癬とは、免疫システムの異常によって皮膚のターンオーバーが異常に速くなり、正常に成熟しきれない角質が大量に積み重なる慢性の炎症性皮膚疾患です。通常28日程度かかる皮膚の生まれ変わりが、乾癬では3〜4日と極端に短くなるため、皮膚の表面に厚い鱗屑(りんせつ)と呼ばれる銀白色のかさぶた様の角質が付着します。
乾癬は一度発症すると良くなったり悪くなったりを繰り返す慢性疾患です。現在の医療では「完治」を目指すというよりも、症状を抑えてきれいな状態(寛解)を維持し続けることを治療の目標としています。適切な治療を続けることで、日常生活への影響を大きく軽減できると考えられています。効果・経過には個人差があります。
日本では人口の約0.3〜0.4%に見られるとされており、決してまれな病気ではありません。皮膚科を受診されていない方も多く、適切な治療につながることが大切です。
乾癬の主な症状|赤い盛り上がりと銀白色の皮むけ
乾癬の症状は人によって異なりますが、以下のような皮膚の変化が代表的です。症例写真については受診時にご確認いただけます。
典型的な皮膚症状
- 紅斑(こうはん):皮膚が赤く盛り上がった状態(プラーク)。境界がはっきりしていることが多い
- 鱗屑(りんせつ):紅斑の上に付着する銀白色〜白色のフケ状・かさぶた状の厚い角質。ポロポロとはがれ落ちる
- かゆみ:程度には個人差があるが、強いかゆみを訴える方も多い。掻くと症状が悪化しやすい(ケブネル現象)
- 点状出血:鱗屑をはがすと点状の出血が見られることがある(アウスピッツ現象)
好発部位(症状が出やすい場所)
- 頭部(頭皮):フケと間違われやすい
- ひじ・ひざ(伸側):摩擦が生じやすい部位に多い
- 腰まわり・お尻
- 爪:点状のくぼみや爪甲剥離(爪がはがれる)など
- 関節:関節の痛みや腫れを伴う場合もある(関節症性乾癬)
症状の広がりや重さには大きな個人差があります。気になる皮膚の変化がある場合は、自己判断せず皮膚科へご相談ください。
乾癬はうつる?感染するの?
乾癬は人にうつりません。乾癬は感染症ではなく、細菌・ウイルス・真菌(カビ)などによって引き起こされる病気ではないからです。同じ空間にいること、触れること、入浴やタオルの共用などでうつる心配は一切ありません。
それでも皮膚から白い角質がはがれ落ちる様子から「うつるのでは」と誤解されてしまうことがあり、患者さんが孤立感を感じるケースも少なくありません。乾癬は免疫の異常と遺伝的な体質、生活環境が絡み合って起こる疾患です。誰かにうつしたり、誰かからうつされたりする病気ではないということを、周囲の方にもぜひ知っていただけると嬉しいです。
乾癬の原因|遺伝と環境因子の組み合わせ
乾癬の原因は一つではなく、遺伝的な素因(体質)に、さまざまな環境因子が重なって発症すると考えられています。
遺伝的素因
乾癬には遺伝的な背景があり、家族に乾癬の方がいる場合は発症リスクがやや高くなるとされています。ただし、遺伝するのは「乾癬になりやすい体質」であり、必ず発症するわけではありません。
免疫の異常(炎症のメカニズム)
乾癬では、免疫細胞(T細胞)が過剰に活性化し、IL-17・IL-23・TNFαなどの炎症物質(サイトカイン)が大量に放出されます。これが皮膚の細胞(ケラチノサイト)を異常に増殖させ、ターンオーバーの加速と炎症を引き起こします。この仕組みが、後述する生物学的製剤などの治療法の標的となっています。
悪化・発症を誘発する環境因子
- 感染症:風邪・扁桃炎・虫歯などの細菌・ウイルス感染が誘因になることがある
- ストレス:精神的・肉体的なストレスで悪化しやすい
- 肥満:体重増加が炎症を増強させる可能性がある
- 喫煙・飲酒:症状を悪化させるリスク因子として知られている
- 皮膚への刺激・外傷:傷や摩擦が加わった部位に症状が出やすい(ケブネル現象)
- 薬剤:一部の降圧薬(βブロッカーなど)や解熱鎮痛薬が症状を悪化させる場合がある
乾癬の主な種類
乾癬にはいくつかの種類があります。それぞれ症状や重症度が異なり、治療方針も変わります。
- 尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん):最も多いタイプで、乾癬全体の約9割を占める。前述の紅斑・鱗屑・かゆみが主な症状
- 関節症性乾癬(乾癬性関節炎):皮膚症状に加えて関節の痛み・腫れ・こわばりを伴うタイプ。放置すると関節が変形・破壊されるリスクがあるため、早期の治療が特に重要
- 滴状乾癬:水滴のような小さな発疹が全身に多発するタイプ。扁桃炎などの感染症が誘因になりやすく、若年者に多い
- 膿疱性乾癬(のうほうせいかんせん):膿をもった発疹(膿疱)が生じる重症型。全身型は国の指定難病に該当する場合がある
- 乾癬性紅皮症:全身の皮膚が赤くなる最重症型。体温調節障害や感染症リスクを伴う
重症型・難病型については、当グループでの治療に加え、必要に応じて総合病院・大学病院と連携して対応します。
放置するとどうなる?受診の目安
乾癬は慢性疾患であり、自然に消えることはほとんどありません。適切な治療を受けないまま放置すると、以下のようなリスクが高まることが知られています。
- 症状の悪化・広がり
- 関節症性乾癬への移行・関節破壊のリスク
- 心血管疾患・メタボリックシンドローム・脂質異常症などの全身性の炎症に関連した合併症のリスク増加
- 精神的な影響(自己肯定感の低下、社会的な孤立感)
乾癬は皮膚だけの問題ではなく、全身性の炎症性疾患であることが近年明らかになっています。だからこそ、皮膚の症状を落ち着かせるだけでなく、生活習慣の管理も含めた総合的なアプローチが大切です。
こんな症状があれば早めに受診を
- 赤い盛り上がりとフケ状の皮むけが繰り返す
- 市販薬・保湿ケアで改善しない
- 頭皮・ひじ・ひざ・爪などに慢性的な皮膚の変化がある
- 関節の痛みや腫れを伴っている
- 症状が広がってきた、または悪化している
乾癬の治療は保険診療で対応しています
花ふさ皮ふ科グループ3院でご予約いただけます
一般皮膚科の保険診療予約システム(ドクターキューブ)です
花ふさ皮ふ科グループの乾癬治療体制
花ふさ皮ふ科グループでは、乾癬(かんせん)の症状の程度や患者さんの状態に応じて、以下の治療を保険診療で提供しています。
3院(江坂・千里中央・みのお)すべてで行っている治療
- 外用薬(塗り薬):ステロイド外用薬で炎症を抑え、活性型ビタミンD3外用薬でターンオーバーの異常を改善します。両者の配合剤も使用でき、利便性が向上しています。軽症〜中等症の第一選択です。
- オテズラ®(アプレミラスト):1日2回内服するPDE4阻害薬。中等症の乾癬に使用します。飲み始めの2週間程度は吐き気・下痢・頭痛が出やすいため、少量から徐々に増量する方法で服用します。
- シクロスポリン(免疫抑制剤):効果は高い一方、腎機能や血圧への影響があるため、定期的な血液検査・モニタリングが必要です。長期連用には注意が必要です。
- チガソン®(エトレチナート):皮膚の角化を抑えるレチノイド(ビタミンA誘導体)の内服薬です。催奇形性が強く、女性は内服中および中止後2年間は避妊が必要です(添付文書に基づく重要な安全性情報)。唇の乾燥、肝機能・血中脂質の定期的なモニタリングも必要です。
- エキシマライト(局所紫外線療法):308nmの紫外線を病変部にピンポイントで照射するターゲット型の光線療法です。週1回程度の通院が目安です。外用薬で改善しにくい部位や、頭皮・難治部位に有用です。照射後に日焼け様の赤みが出ることがあります。
生物学的製剤は千里中央院で対応
IL-17・IL-23・TNFαなどの炎症物質を標的とする注射・点滴治療(生物学的製剤)は、中等症〜重症の乾癬や関節症性乾癬に高い効果が期待できる治療法です。ただし費用が高額になるケースがあるため、高額療養費制度の対象となる場合があります。また感染症リスクを管理するために定期的な検査が必要です。生物学的製剤は千里中央花ふさ皮ふ科でのみ自院で対応しており、江坂院・みのお院では総合病院・大学病院への紹介となります。効果・経過には個人差があります。
よくある質問(FAQ)
Q. 乾癬は人にうつりますか?
うつりません。乾癬は感染症ではなく、免疫の異常と遺伝的体質・環境因子が絡み合って起こる慢性の皮膚疾患です。皮膚に触れたり、同じ空間で過ごしたりしてもうつることはありません。
Q. 乾癬は完治しますか?
現在の医療では、乾癬を「完治させる」ことは難しい状況です。しかし、適切な治療を継続することで症状を大きく改善し、きれいな皮膚の状態(寛解)を長期間維持することを目指せます。「治らない病気」ではなく「うまくコントロールできる病気」と捉えることが大切です。効果・経過には個人差があります。
Q. 乾癬は何科を受診すればよいですか?
皮膚科を受診してください。関節の症状(痛み・腫れ)が強い場合は、皮膚科と整形外科・リウマチ科が連携して対応することもあります。花ふさ皮ふ科グループでは皮膚科専門医が診察し、必要に応じて専門機関と連携します。
Q. 乾癬の症状が出やすい部位はどこですか?
ひじ・ひざ・頭皮・腰まわりなど、摩擦や刺激が加わりやすい部位に多く見られます。爪や関節に症状が出ることもあります。
Q. 乾癬の悪化を防ぐために生活で気をつけることはありますか?
禁煙・節酒・適切な体重管理・ストレスの軽減が、乾癬の症状コントロールに役立つとされています。また、風邪や扁桃炎などの感染症も悪化の誘因になるため、体調管理も大切です。皮膚への強い摩擦や刺激も避けるようにしましょう。
Q. 市販薬で乾癬は改善しますか?
市販薬で乾癬を根本的に治療することは難しく、症状が長引いたり悪化したりするリスクがあります。乾癬には保険が適用される専門的な治療薬がありますので、気になる症状がある場合は早めに皮膚科へご相談ください。
乾癬のことは江坂駅前花ふさ皮ふ科にご相談ください
乾癬(かんせん)は慢性の疾患ですが、適切な治療を続けることで日常生活への影響を大幅に軽減できる可能性があります。「フケのような皮むけが繰り返す」「赤い盛り上がりが治まらない」「市販薬では良くならない」といったお悩みがあれば、ぜひ一度皮膚科専門医にご相談ください。
江坂駅前花ふさ皮ふ科では、皮膚科専門医・花房崇明(理事長)の監修のもと、外用薬・内服薬・エキシマライトによる局所紫外線療法など、患者さんの状態に合わせた保険診療を提供しています。生物学的製剤が必要なケースは千里中央花ふさ皮ふ科での対応、または専門病院へのご紹介もいたします。「何科に行けばいいかわからない」という方も、まずは皮膚科へお越しください。
乾癬の治療は保険診療で対応しています
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