監修者:花房 崇明

監修医師

理事長:花房 崇明(はなふさ たかあき)

[ 資 格 ]

・医学博士(大阪大学大学院) / 日本皮膚科学会皮膚科専門医

・日本アレルギー学会アレルギー専門医 / 日本抗加齢医学会専門医

[ 所属学会 ]

・日本皮膚科学会 / 日本アレルギー学会 / 日本美容皮膚科学会 等

こんなお悩みはありませんか?

  • 肝斑にレーザーを当てて悪化しないか心配
  • ピコトーニング後に濃くなったという話を聞いた
  • シミと肝斑の違いが自分では判断できない
  • トラネキサム酸との違いや組み合わせ方がわからない

肝斑にピコトーニングは有効?まず結論からお伝えします

肝斑(かんぱん)の治療において、低出力で照射するピコトーニングは現在もっとも広く用いられているレーザー治療の一つです。一方で「ピコトーニング 肝斑悪化」「ピコトーニング 肝斑 濃くなる」といった検索ワードが示すように、誤った照射設定や誤ったセルフケアによって症状が悪化するケースも存在します。

この記事では、肝斑の病態から、なぜピコトーニングが適しているのか、そして悪化・濃くなる原因と対策まで、江坂駅前花ふさ皮ふ科の皮膚科専門医の知見をもとに詳しく解説します。肝斑治療を検討中の方の判断材料としてお役立てください。

なお、当院で使用しているピコレーザー機器「ピコシュア(PicoSure)」は、米国FDA承認を取得していますが、日本国内では薬機法上の医療機器承認を受けていない機器です。医師の責任管理のもとで個人輸入し使用しています。

気になる方は、まずお気軽にカウンセリングへお越しください。

肝斑とはどんなシミ?病態・好発部位・ADMとの違い

肝斑は、主に30〜50代の女性に多くみられる、両頬に左右対称に広がる淡褐色〜茶褐色のシミです。額・鼻の下・あご周りにも生じることがあります。主な発症・悪化要因には以下が挙げられます。

  • 女性ホルモン(エストロゲン)の変動:妊娠・経口避妊薬・更年期など
  • 紫外線:メラノサイト(色素細胞)を刺激し色素産生を促進
  • 物理的な摩擦刺激:洗顔・マスク・こすり癖など
  • ストレス・睡眠不足:ホルモンバランスの乱れに影響

肝斑の大きな特徴は、メラノサイト自体が活性化した状態にあることです。皮膚の表皮基底層にあるメラノサイトが慢性的に刺激を受け、過剰なメラニン色素を産生し続けます。そのため、強い刺激を加えると逆に悪化しやすいという性質があります。

肝斑とADM(後天性真皮メラノサイトーシス)の違い

肝斑と似た見た目のシミにADM(後天性真皮メラノサイトーシス)があります。ADMはメラノサイトが表皮ではなく真皮層に存在するため、より青みがかった灰褐色に見えることが多く、両頬・こめかみ・鼻背に散在するパターンが多いです。

肝斑とADMが混在しているケースも珍しくなく、見た目だけでは区別が困難です。自己判断でレーザー治療を選択すると、かえって悪化させるリスクがあります。皮膚科専門医による正確な鑑別診断が、治療成功の第一歩です。

なぜ肝斑にピコトーニングが適しているのか

当院が使用するピコシュア(PicoSure)は、米国Cynosure(サイノシュアー)社製のピコ秒(10⁻¹²秒=1兆分の1秒)レーザー機器です。波長755nm(アレキサンドライト)を主軸とし、ナノ秒(10⁻⁹秒)単位で照射する従来のQスイッチレーザーと比べて、パルス幅が1,000分の1以下と極めて短いのが特徴です。

ピコ秒パルスが肝斑に優しい理由

  • 熱ダメージが最小限:超短パルスで照射するため、周辺組織への熱ストレスが少ない。メラノサイトへの過剰刺激を抑えられる。
  • 光音響効果でメラニンを微細粉砕:熱ではなく衝撃波(光音響効果)でメラニン顆粒を細かく砕くため、炎症後色素沈着(PIH)が生じにくい。
  • 低出力設定(トーニングモード)で全顔均一に照射:ピコトーニングは出力を抑えて顔全体にムラなく当てることで、活性化したメラノサイトを穏やかに落ち着かせていくアプローチ。

肝斑は「刺激に弱い」シミだからこそ、低刺激・低出力・複数回照射を繰り返すピコトーニングの戦略が適合します。一般的な推奨プロトコルは1〜2週間隔で5〜10回、その後メンテナンス照射です。ただし、効果や適切な回数には個人差があります。

シミ治療の総合ガイドはこちらもあわせてご覧ください。

ピコトーニングで肝斑が悪化・濃くなる原因と対策

「ピコトーニングで肝斑が悪化した」「治療後に濃くなった」という声の背景には、いくつかの明確な原因があります。それぞれの対策とあわせて解説します。

①出力設定の誤り(高出力すぎる照射)

肝斑に対して高出力のスポット照射(ピコスポットやQスイッチレーザーの強照射など)を行うと、メラノサイトへの熱・機械的ダメージが強くなり、防御反応として色素が急増し悪化するリスクがあります。ピコトーニングであっても、出力設定が高すぎれば同様のリスクが生じます。

対策:肝斑かどうかの正確な診断のうえで、医師が適切な出力を設定することが必須です。「シミ取り放題」などの一律設定ではなく、皮膚科専門医の判断のもとで個別に出力を調整することが求められます。

②紫外線対策の不足

レーザー照射後の肌はメラノサイトが活性化しやすい状態にあります。このタイミングで紫外線を浴びると、色素産生が促進されて肝斑が悪化・濃くなる可能性があります。

対策:治療期間中は特に念入りなUVケア(SPF30以上・PA+++以上の日焼け止めを毎日使用)が不可欠です。外出時の日傘・帽子・フェイスカバーの活用も有効です。

③スキンケアによる摩擦刺激

洗顔時のゴシゴシこすり、マスクや衣服との摩擦、合わないスキンケア成分による刺激なども、メラノサイトを活性化させる要因です。治療を続けながら日常的に刺激を与えていると、改善効果が打ち消されてしまいます。

対策:洗顔は泡を立ててやさしくなでるように。摩擦を最小限に抑えたスキンケアルーティンに切り替えましょう。

④施術後の「一時的に濃く見える」現象について

ピコトーニング後に「昨日より濃くなった気がする」と感じることがあります。これは多くの場合、レーザーによってメラニン顆粒が浮き上がり、表皮の浅い層に集まって一時的に色が濃く見える正常な経過反応です。数日〜1〜2週間で自然に落ち着いていくことが多いとされています。

対策:過度に心配せず、保湿と紫外線対策を続けてください。ただし、長期にわたって濃さが増す・範囲が広がるといった場合は早めに担当医に相談しましょう。

トラネキサム酸の内服・外用との併用効果

肝斑治療において、ピコトーニングとトラネキサム酸の併用は広く推奨されているアプローチです。トラネキサム酸はもともと止血・抗炎症を目的とした薬剤ですが、メラノサイトの活性化を抑制する作用があることが知られており、肝斑の内服薬・外用薬として使用されています。

  • 内服(保険適用外):750〜1,500mg/日を目安に内服。肝斑への効果が報告されているが、効果には個人差あり。長期内服時の定期的な経過観察が推奨される。
  • 外用(クリーム・美容液):患部に直接塗布することで局所的にメラノサイト活性を抑制。ピコトーニングとの相乗効果が期待できる。

なお、トラネキサム酸の内服・外用は自由診療(保険適用外)となります。また、保険診療と自費診療を同一疾患・同日に組み合わせる「混合診療」は当院では行っておりません。治療の組み合わせについては、カウンセリング時に医師と相談のうえ、自費診療の範囲内でご提案します。

シルファームXとの使い分け

肝斑の状態や肌質によっては、ピコトーニング単独だけでなく、ほかの機器との組み合わせを検討することがあります。当院ではシルファームX(マイクロニードルRF)も導入しており、真皮層へのアプローチや血管性の赤みを伴うシミ・くすみに有効な場合があります。

ピコトーニングとシルファームXの使い分けは、肝斑の程度・肌の状態・他のシミとの混在具合によって異なります。詳しくはシルファームX詳細ページもご参照ください。どちらが適しているかは、医師によるカウンセリングで個別に判断します。

当院の料金・施術の流れ

治療内容 税込価格 目安回数
ピコトーニング 全顔 1回 24,800円 5〜10回(1〜2週間隔)
初回カウンセリング 1,100円
  • 自由診療(保険適用外)
  • 効果には個人差があります
  • 主な副作用:照射部位の赤み・腫れ・毛嚢炎・色素沈着・硬毛化など。まれに白斑(脱色斑)が生じることがあります
  • 5回コースなど詳細は料金表ページをご確認ください

施術の流れ

  • ① 洗顔・クレンジング(皮脂・日焼け止めを完全に落とす)
  • ② 照射部位にジェルを塗布
  • ③ ピコシュアでレーザー照射(低出力トーニングモード)
  • ④ ジェル拭き取り・保湿・日焼け止め塗布
  • ⑤ 当日からメイク・洗顔可能(ダウンタイムほぼなし)

照射中の感覚は輪ゴムで軽く弾く程度のチクチク感が中心ですが、痛みの感じ方には個人差があります。

詳しい料金やコース内容が気になる方は、まず一度カウンセリングでご確認ください。

当院の特徴|皮膚科専門医による肝斑・ADM鑑別診断

江坂駅前花ふさ皮ふ科では、皮膚科専門医・花房崇明理事長(医学博士)をはじめとする皮膚科医が、シミの種類を正確に鑑別したうえで治療方針を決定します。

「ただシミにレーザーを当てる」のではなく、肝斑・ADM・老人性色素斑・そばかすなどを正確に診断し、それぞれに最適な治療を組み合わせることが、当院の大きな強みです。肝斑とADMが混在するケースでは、同時にピコトーニングとピコスポットを使い分けるなど、個別対応が重要になります。

花ふさ皮ふ科グループのシミ症例累計は13,751件(2019〜2023年)。豊富な実績をもとに、あなたの肌状態に合った治療計画をご提案します。江坂駅から徒歩1分というアクセスのよさも、通い続けやすい理由の一つです。

副作用・禁忌・注意事項

  • 妊娠中・授乳中の方:施術は推奨していません
  • 光線過敏症・活動性皮膚感染症がある方:施術不可
  • 強い日焼け直後の方:施術不可(肌が落ち着いてからご来院ください)
  • 肝斑への高出力照射:悪化リスクがあるため、必ず医師の判断のもと低出力トーニング設定で行います
  • 一過性の副作用:赤み・軽度の腫れ・かゆみ(多くは当日中に落ち着く)
  • まれに生じる副作用:炎症後色素沈着、白斑(脱色斑)
  • 効果には個人差があります。すべての方に同様の効果が得られるわけではありません

よくある質問(FAQ)

Q. 肝斑かどうか自分で判断できますか?

肝斑とADM・老人性色素斑などは見た目が似ており、自己判断は難しいケースが多いです。特に両頬の左右対称のシミは肝斑・ADMが混在していることもあります。誤った治療を行うとかえって悪化するリスクがあるため、まず皮膚科専門医の診察を受けることをおすすめします。

Q. ピコトーニングで肝斑が一時的に濃くなるのは異常ですか?

施術直後から数日間、メラニン顆粒が浮き上がることで一時的に濃く見えることがあります。これは多くの場合、正常な経過反応です。ただし、長期間悪化が続く・範囲が広がるといった場合は担当医にご相談ください。

Q. 何回くらいで効果を感じられますか?

一般的には5〜10回を目安としていますが、肝斑の程度や肌の状態によって個人差があります。効果の出方・必要な回数には個人差がありますので、定期的に医師が経過を確認しながら進めていきます。

Q. トラネキサム酸との併用は必須ですか?

必須ではありませんが、トラネキサム酸の内服・外用を併用することでメラノサイトの再活性化を抑えやすくなる場合があります。必要性や適切な用量は医師がカウンセリング時にご説明します。なお、トラネキサム酸の内服・外用は自由診療(保険適用外)での対応となります。

Q. ピコトーニングとシルファームXはどう違いますか?

ピコトーニングはピコ秒レーザーで表皮のメラニン色素にアプローチするのに対し、シルファームXはマイクロニードルRFで真皮層にアプローチし、肌の土台を整えます。肝斑の種類や肌の状態によって、どちらが適しているか・組み合わせが有効かを医師が判断します。

Q. 保険は適用されますか?

ピコトーニングは自由診療(保険適用外)です。また、保険診療と自費診療を同一疾患・同日に組み合わせる「混合診療」は行っておりません。費用面については初回カウンセリング(1,100円・税込)でご説明します。

江坂駅前花ふさ皮ふ科にご相談ください

肝斑は「刺激に敏感なシミ」だからこそ、誤った治療や自己判断が悪化につながることがあります。「ピコトーニングが自分に合うかわからない」「シミと肝斑の違いを診てほしい」という方も、まずはお気軽にカウンセリングへお越しください。

江坂駅前花ふさ皮ふ科では、皮膚科専門医による正確な鑑別診断と、グループ累計13,751件のシミ症例実績をもとに、あなたの肌に合った治療プランをご提案します。大阪メトロ御堂筋線「江坂駅」すぐ、お仕事帰りにも立ち寄りやすい立地です。

ご予約・ご相談は24時間オンラインから受け付けています。まずはお気軽にどうぞ。